ホルモン治療 基礎知識3

2022年10月16日日曜日

MTF ホルモン治療 研究成果記事

t f B! P L

治療を開始する上で必要となるホルモン治療調査の第三弾。

今回はホルモン治療までの過程を中心にまとめました。
より現実的な内容となっておりますのでぜひご参考にしていただければと思います。
                                                                                  





Contents
1.初めに
2.ホルモン治療 過程
  ガイドライン順守
   GenderIdentityの判定
   身体的性別の判定
   除外診断
   診断の確定
   精神領域の治療
   身体的治療
  ガイドライン無し
  その他(個人購入)
3.  最後に

  初めに

基礎知識2と同様以下の参考資料を基に記事をまとめております。
このガイドラインは様々な医療従事者の見解の元作成されております。


また、ガイドライン順守以外の過程も紹介しておりますが、個人的には推奨しておりません。(個人購入は最も非推奨)








  ホルモン治療 過程

ホルモン治療に至るまでの診断過程などをまとめました。


ガイドライン順守のケース
ガイドラインに従って治療を行っている病院を受診した方は以下のようなステップで治療が行われます。

1.ジェンダーアイデンティティの判定
2.身体的性別の判定
3.除外診断
4.診断の確定

--治療要否の判定--

5.精神領域の治療
6.身体的治療(ホルモン治療がここになります)


1.ジェンダーアイデンティティの判定

説明の前に用語解説を挟みます。
ジェンダー(gender)
生物学的な性別(sex)に対して、社会的・文化的につくられる性別のこと。世の中の男性と女性の役割の違いによって生まれる性別のことです。
アイデンティティ(Identity)
アイデンティティとは、自分が自分であること、さらにはそうした自分が、他者や社会から認められているという感覚のことです。日本語では「自我同一性」と呼ばれたり、「存在証明」と訳す人もいます。
要約すると「社会的・文化的な観点でMTFさん自身が認識している性別を判定する」診断となります。

ここで重要な事は自身の生物学的な性別では無い点です。
具体的な診断手順は以下となります。





①養育歴・生活史・性行動歴について聴取
受診される病院によりけりかもしれませんが、基本的に、「医師」と「カウンセラー」の連携で診断が行われます。(私はカウンセラーの方に聞かれました)
養育歴
養育歴と言う単語の明確な意味が出てきませんでしたので、推測となります。
私が診断時に聞かれた内容と照らし合わせるとここは恐らく「職歴」や「学歴」に該当するのでは無いかと思います。
MTFさんが現在どのような仕事に従事しているか、また学歴はどのようなものかを聞かれます。


生活史
生物個体が出生してから死亡するまでの過程。 生物は発育段階ごとに、環境的・形態的・生理的変化と密接に関連して変化する生息場所、すみ方や活動型などの行動、栄養の種類や摂食法、繁殖の仕方、外敵などの特有の生活様式をもつが、その全系列をさしている。
引用元:日本大百科全書(ニッポニカ)
これは「自分史」とも言われたりします。MTFさんがどのように生まれ、どのような生活をしてきたかを聞かれます。

基本的には「幼少期」「小学校」「中学校」「高校」「大学」「社会人」と段階を踏んでより掘り下げながら聞かれます

私は現在小学校~中学校時代の生活史についてカウンセラーの方とお話をしております。
今度カウンセリング内容などもまとめていこうかと思います。



性行動
性行為、人間の性的活動、人間の性的行為または人間の性的行動は、人間がセクシュアリティを経験し表現する方法。性行動歴はその歴史。
引用元:Wikipedia
かなりプライベートな内容を聞かれることになります。
これには自慰行為も含まれます。

しかし、この質問には現在のジェンダーアイデンティティのあり方、性役割の状況などを明らかにする必要があるため必要なのです。(私も聞かれるとなると気が重い。。)


また、上記を必要に応じて家族あるいは当事者と親しい関係(パートナーや友人等)などから以下の事柄を聴取を行う事もあるそうです。

・症状の経過状況
・生活態度
・人格に関する情報
・家族関係並びにその環境




②性別違和の実体を明らかにする
性別違和
男女(雌雄)という生物学的性差と自分が認識している性とが食い違っている場合のことを、性別違和(性同一性障害)と呼びます。
参考サイト:Wikipedia
MTFさんが抱いている性別違和が確かなものであることを確認します。
診断では以下の内容を中心に聴取を行っていきます。


・自らの性別に対する不快感・嫌悪感
MTFさんが抱えている不快感や嫌悪感の具体的な事象についての確認を行っています。
例えば私の場合であれば以下の事象が該当します。

・第二成長期の身体的成長に伴うコンプレックス
・髭によってマスクが外せない
・社会からのジェンダー強要(男性としての振る舞いを求められる)ことに対するストレス




・反対の性別に対する強く持続的な同一感
この項目では、性別違和を持続(この日は男性でも良いのようなジェンダーアイデンティティが揺らいでいる状態ではない事)しているかを確認します


具体的な事例はガイドラインに記載がありました。

・反対の性別になりたいとMTFさん自身が強く望んでいる。
・反対の性別として通用する服装や言動をする。
・ホルモン療法や手術療法によって、反対の性別の身体的特徴を得たいと思っている。




・反対の性役割を求める
この項目では、MTFさんが女性としての性役割を求めるため、創意工夫しているかなどを見ております。

具体的な内容としてはガイドラインの事例を紹介します。

・日常生活のなかで、反対の性別として行動する、あるいは行動しようとする。
・しぐさや身のこなし・言葉づかいなどにも反対の性役割を望み、反映させる。



この過程診察期間について厳密に定められておらず、必要な詳細情報が得られるまで行うとされております。




2.身体的性別の判定

身体的性別とは現時点のMTFさんが生物学的に見た際の性別となります。
MTFさんの場合、泌尿器科医によって実施されます。

実施される詳細な内容は以下となります。

・染色体検査
・ホルモン検査
・内性器並びに外性器の診察(触診も含む)


治療開始前のMTFさんが「男性」である事を確認します。
染色体異常などが見つかった場合は別の治療方法が実施される為この過程は重要なのです。(触診は流石に抵抗がありますが、、)




3.除外診断

この項目ではMTFさんの性的違和感が「性同一性障害」から来ているのかを確認します。
性的違和感は統合失調症などでも発生することがあり、その有無を確認する必要があるのです。

私が精神科を受診した際に医師から、統合失調症の方は「中性」「どちらかと言うと女性(男性)」と言った性的違和を訴える事が多い。と言われました。




また、もう一つ重要な事として、反対の性を求める理由が以下でない事があげられます。

・文化的社会的理由による性役割の忌避
・職業的利益を得るため


これは当然の事であり、一般人が私達と同じ境遇に陥る事(女性が男性の振る舞いを求められる状況になるあるいは反対)となるため除外されなければなりません。





4.診断の確定

ここまでの診断で「身体的性別」と「ジェンダーアイデンティティ」が一致しない場合「性同一性障害」として診断が下されます。

特記事項として、2 人の精神科医が一致して性同一性障害と診断することで診断は確定します。

何故、2人の精神科医の診断が必要なのかと言いますと、
この後の治療は不可逆(一度行うと元に戻らない)の為、診断の確実性が求められるからです。


精神科医の意見が一致しない場合は、さらに経験豊富な精神科医の診察を受け、その結
果を改めて検討するとされております。




5.精神領域の治療

診断が完了した後に行われるものが精神領域の治療となります。
なお、身体的治療はMTFさん自身で選択ができますが、精神領域の治療は省略が出来ないものとなっております。

精神領域の治療には以下の項目が該当します。

・精神的サポート(現病歴の聴取と共感および支持)
・カムアウトの検討
・実生活経験(RLE)
・精神安定の確認


・カムアウトの検討
家族や職場に対してカムアウト(自身が性同一性障害であると告白する事)を行った場合、どのような状況になるかをシミュレーションし、カムアウトの時期や方法などを本人と共に検討していきます。


・実生活経験(RLE)
どのような生活をMTFさんが送るのがふさわしいのかを検討します。
希望する生活を継続できるか、どのような困難があるのかを明らかにしていきます。



6.身体的治療

ここまで来てようやくホルモン治療が開始できます。
ただ、ここでも治療開始に伴い条件があり、以下の条件を満たしている必要がございます。

・性別違和の持続
・実生活経験(RLE)

RLEの観点は、現状可能な範囲で今後の新しい生活を試みており、適合感があり継続、安定している事となります。


良く勘違いされることが、診断の段階である程度RLEが達成されていなければならないという事です。

ガイドラインの記載の通り、可能な範囲で実施が出来ていれば良いのでそう身構える必要はございません。



以上がガイドラインを順守した治療過程となります。


ガイドライン無しのケース
さて、次にガイドラインに従わない場合のホルモン治療ルートとなります。
冒頭でも言及しましたが、私は非推奨としております。


1.診断書無しでホルモン治療可能な病院を受診する


ジェンダークリニックによっては診断書無しでホルモン治療を受ける事が出来ます。

メリット
・早期にホルモン治療を受けられるため性別違和を緩和できる


特段のメリットとしては上記があげられると思います。
しかし、デメリットの方が私は多いと考えており、デメリットは以下となります。


デメリット
・性別違和の揺らぎがあった場合後悔する可能性がある
・日本で性転換手術(SRS)を行う場合診断書が無いため実施できない
・戸籍変更が出来ない

性別違和が確実なものか判断できない状態でホルモン治療を行う事は非常に危険です。

出来るだけ自己分析、第三者からの診断を行ったうえでホルモン治療を実施した方が良いと思います。




その他(個人購入)
女性ホルモンは個人で購入することが可能です。
ですが、基礎知識1、基礎知識2で言及した通り、エストロゲンは分量やリスクに注意を払う必要がございます。

ですので個人購入で摂取することは絶対にやめましょう。








  最後に

確かに私も含めMTFさんは早くホルモン治療を行いたいと考えていると思います。
ですが、治療は自分自身の生涯にわたって行っていくものです。

診断期間は年単位になるかもしれませんがそれでも人生の1年や2年です。
焦らず落ち着いて本当の性を取り戻していきましょう。




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