地声と判断基準の要素[1/1]

2023年6月24日土曜日

MTF MtFさんQA集 研究成果記事

t f B! P L

 声が男性のままで辛い、
MtFさんの誰しもが必ず抱える問題であろう「声」。

今回はそれらの問題を解決する為に
一緒に研究していきましょう。 

 MtFさんの声問題

お疲れ様です。
ホルモン治療まで手続きが終わり、次の問題にぶつかっているLenaさんでございます。

cssがバグって記事内の文字全てを消失させた悪魔のワイプ事助手です。

貴様のせいで1つ記事がパーになったんだぞ。。

本日のQAはこちら。
声が男性のままで辛いです。
どうやって声を変えれば良いかわかりません。
MtFさんのほぼ全てがこの「」に関する問題を抱えているのではないでしょうか?


本日はこういった不明点を解消する為、
私と共に研究していきましょう。

2部構成としております。
第一部:地声と判断基準の要素
第二部:判断基準を満たす具体的アプローチ(次回)


本題材は以下論文を中心に記事としております。

かなり興味深い内容が記載されておりますので、
気になった方は是非一読してみてください。


POINT
1.地声とは
  地声の音域

2.声の判定の仕方
  基本周波数
  発声の方法
   声自体の出し方
   イントネーション
  社会的要素

地声とは

まず、基本的用語からおさえていきましょう。
地声
平常の会話で使用される声区(地声区)で生成される発声を指す概念。
声帯から生成される声のうち、リラックスした状態での発生を指す。

地声は普段会話している時のを指します。
男性と女性でこの地声は以下のように音域が変わってきます

地声の音域

男性:108.75Hz(ソ#2)
女性:205.29Hz(ソ#3)

Hz(ヘルツ)で書かれてもイメージがしづらいと思います。

以下のサイトで「音階周波数」(ドレミの音)を聴取出来ますので、
聞いてみるとイメージしやすいかもしれません。


どうでしたか?

意外に女性の声も低いのですね。


そうですね。
ただ、これを地声で出せるかとなると話は変わってくるかと思います。

さて、疑問にするまでも無いと思いますが、
何故男性の声は女性の倍近く低いのでしょうか?

そうです。変声(声変わり)があるからですね。
男性の大きな特徴として、声変わりが発生すると声の高さは概ね1オクターブ下がると言われております。


男性:217.50Hz(変声前)
男性:108.75Hz(変声後)

二次性徴期の早期ホルモン治療では、この声変わりを抑止することが出来るので声と言うハンデを無くすことが出来ます。(私も早く受けてれば良かった…)

さて、前提知識はここまでとし、次にどのような基準で男性の声と判断されるのか。
と言った客観的側面から調べていきましょう。



声の判別の仕方


今回記事の参考としている論文では、
以下の要素が重要であると結論付けられております。

1.基本周波数
2.発生の方法
3.社会的要素

自称博士!漢字だらけでイメージが出来ません。


まかセロリ!
Lenaさんが良い感じに要約してみせます。

1.基本周波数
基本周波数は、先ほどご説明した地声のヘルツがどの領域で女性に聞こえるかを測定した結果の指標値としております。これがかなり有用なデータで、何でもMtFさんの声を判断基準としているそうです。

女声に聞こえる周波数:180 ~ 240Hz
男性に聞こえる周波数:180Hz以下

180 ~ 240Hzでは被験者の実に80%が女声に聞こえたと回答しております。

なるほど、じゃあ高ければ裏声でも良いってことですか?


それがそうではないみたいです。
重要な項目2に続きます。


2.発生の方法
発声の方法とは細かく「声の出し方」と「イントネーション」に分類されます。

声の出し方
研究結果では、男性声のままHzを上げる(裏声)を使用した場合、男性の声と判断される場合があったと書かれており、喉を絞るようにして地声を上げていく(エッジボイスやミックスボイスと呼ばれるもの)で発声する方が良いと記載されております。

イントネーション
抑揚とも呼ばれ、話す際の上昇下降を表します。
例を挙げると、疑問形だと語尾が上昇するなどですね。(例:それ凄くない?)

ここからは正式な文献が無い情報になりますが、
女性と男性ではイントネーションに差があり、
女性の方がイントネーションの増減が大きくなる傾向があるようです。

では、地声を高くし、抑揚を意識すれば良いのですね。


まあ待て、そう簡単ではないらしい。
最後に影響するものとして社会的要素を挙げております。

3.社会的要素
これがまた興味深い結果を見つけたのでまとめます。
この研究では基本周波数の異なる女性話者による日本語の挨拶文を被験者へ聞かせました。

その結果、女性被験者は声が高くなるほど「その声の持ち主が頭が悪く,リーダーシップが欠ける」と答えた傾向がありました。
それに対し、男性被験者は声が高くなる「頭が良い」という印象を持つ結果が示されたのです。

また、男女双方にて声が高いほど、かわいらしさ,柔らかさ,やさしさ,親切さ,おとなしさ,上品さ,丁寧さ,きれいさの印象が強くなり,頑固,わがまま,強さのイメージは弱くなると答えた結果が得られております。

このことより、「高い声が女性に望ましい」とされる社会的要素が日本では根付いていることがわかりますね。

なるほど、国によっても基準が異なってくるという事なのですねぇ…


  最後に


本日は前提理解と言うことで、研究論文を題材とさせていただきました。
次回はどのように女声に近付けていくかを考えていきたいと思います。

声…最大の障壁な気がしてならないぞ…

最後にモチベーション維持の為
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ありがとうございました。










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